HYROXは8kmのランと8種目を止まらずに繋ぐ競技だ。速さだけでは崩れる。鍵は心拍のコントロールにある。ここではHYROXの心拍練習として、Zone2とZone4の役割と組み立て方を整理する。強さは土台の上に積み上がる。土台とは、持久力と回復力だ。
結論から言うと:HYROXの心拍練習は「Zone2で土台、Zone4で本番再現」。週の練習の7割をZone2の一定ペース、残り3割をZone4のつなぎ練習に充てるのが最も伸びる配分です。
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心拍ゾーンの基本
心拍ゾーンは最大心拍数に対する割合で区切る。目安はこうだ。
- Zone2:最大心拍の60〜70%。会話ができる強度。有酸素能力の土台をつくる。
- Zone4:最大心拍の80〜90%。息が上がり会話が難しい。乳酸に耐える能力を伸ばす。
HYROXの本番は種目とランの往復で心拍が乱高下する。だからこそ、低い強度で長く動ける力と、高い強度から素早く戻す力の両方が要る。
HYROXの心拍練習:Zone2で土台を築く
Zone2は週の走行量の大半を占める。心拍を70%以下に抑え、40〜60分を淡々と続ける。ペースは遅く感じるはずだ。それでいい。ここで血管とミトコンドリアが増え、同じ心拍でより速く動けるようになる。
心拍が上がりすぎるなら歩いて戻す。数値を守ることが目的だ。感覚だけに頼ると必ず速くなる。胸バンド式の心拍計を使い、リアルタイムで管理する。
Zone4で本番の負荷に慣れる
Zone4は週1〜2回で十分だ。ランと種目を組み合わせ、心拍を意図的に上げてから戻す。HYROXの構成は「1kmラン+1種目」を8セット。合計8kmのランと8種目を繋ぐ。順番は以下で固定されている。
- ①SkiErg 1000m
- ②Sled Push 50m
- ③Sled Pull 50m
- ④Burpee Broad Jump 80m
- ⑤Rowing 1000m
- ⑥Farmers Carry 200m
- ⑦Sandbag Lunges 100m
- ⑧Wall Balls 100回
練習例として、1kmランの後にSkiErgやRowingを本番強度で行い、直後の1kmで心拍がどこまで戻るかを見る。この「戻す力」がタイムを分ける。Sled PushやBurpee Broad Jumpの後は心拍が跳ね上がる。走り出しで無理をせず、呼吸を整えながら加速する。
高強度に入る前は身体を段階的に温めておく。準備が甘いと心拍が暴れる。手順はHYROXのウォームアップルーティンで確認してほしい。
週の組み立て方
比率の目安はZone2が8割、Zone4が2割。これは「ポラライズド」と呼ばれる考え方だ。中間の強度を減らし、楽なものは楽に、きついものはきつくする。中途半端な強度で走り続けると疲労だけが溜まり、伸びが止まる。
継続が全てだ。数字を記録し、同じ心拍でのペースが上がっているかを毎週確認する。伸びは静かに現れる。
よくある質問
最大心拍数はどう調べる?
「220−年齢」はあくまで目安だ。正確に知るには、十分にウォームアップした後、全力に近い走行で計測する。負担が大きいため、体調と経験を踏まえて判断する。
Zone2が遅すぎて意味がない気がする
遅く感じるのは正しい反応だ。効果は数週間かけて現れる。心拍を守り続ければ、同じ70%でペースが確実に上がっていく。焦って速くすると効果は消える。
心拍計は必要?
強く推奨する。感覚だけの管理はブレる。特にZone2は上振れしやすい。胸バンド式は光学式より精度が高く、種目の切り替え時も安定して計測できる。
出典・確認元
- HYROX公式サイト(競技規定・カテゴリー・大会情報)
- JGFS五反田 コーチ陣の指導経験と会員練習データ(2026年時点)


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