ローイングマシンの使い方を間違えると、腰を痛め、記録も伸びない。HYROXでは⑤Rowing 1000mが待ち構える。ここで消耗するか、リズムに乗るかで後半が変わる。初心者がまず覚えるべきは3点だけだ。順に解説する。
ローイングマシンの使い方は「脚→体→腕」の順
ローイングは腕で引く運動ではない。力の8割は脚から生まれる。動作は一連の流れだが、順番が決まっている。
- ドライブ(引く局面):まず脚で床を押す。次に上体を後ろへ倒す。最後に腕を胸へ引き寄せる。
- フィニッシュ:ハンドルはみぞおち付近。肘は体の後ろへ。肩は落とす。
- リカバリー(戻る局面):腕を伸ばす→上体を前傾→膝を曲げる。ドライブの逆順で戻る。
脚と腕を同時に使うと力が分散する。順番を守れば、少ない疲労で強い一漕ぎが打てる。
背中はまっすぐ。腰を丸めない
2つ目は姿勢。ローイングで腰を痛める原因のほとんどは、前傾時に背中が丸まることだ。骨盤を立て、体幹を固める。前傾は股関節から折る。丸まった背中で引き続ければ、1000mを漕ぎ切る前に腰が悲鳴を上げる。
肩の力は抜く。腕はロープの延長として使う。ここが硬いと呼吸も乱れる。
ダンパーとレートを固定する
3つ目は設定と一定のリズム。ダンパー(抵抗レバー)は10が強いほど良い、ではない。初心者は3〜5から始める。数字が大きいほど重く、フォームが崩れやすい。
そしてストロークレート(1分あたりの漕ぎ数)を一定に保つ。焦って速く漕ぐより、一漕ぎを長く、力強く。画面のペース表示を見ながら、同じリズムを刻む。HYROXの1000mでは、この安定が最後のWall Ballsまで脚を残す鍵になる。
HYROX本番を見据えたローイングの詰め方は、HYROXのローイングフォーム解説で確認してほしい。
HYROXにおけるローイングの位置づけ
HYROXは1kmラン+1種目を8セット、合計8kmランと8種目で構成される。順は①SkiErg 1000m②Sled Push 50m③Sled Pull 50m④Burpee Broad Jump 80m⑤Rowing 1000m⑥Farmers Carry 200m⑦Sandbag Lunges 100m⑧Wall Balls 100回。ローイングは中盤の⑤。前半で脚を使い切った状態で迎える。だからこそ、力を無駄にしないフォームが効いてくる。
よくある質問
ダンパーは何に設定すればいい?
初心者は3〜5が目安。抵抗が軽いほうがフォームを崩さず一定のリズムを刻める。慣れてから自分に合う数値を探る。
腕が先に疲れてしまう
腕で引いている証拠。力の主役は脚だ。「脚→体→腕」の順を徹底し、腕は最後に軽く引き寄せるだけにする。
速く漕ぐほど記録は伸びる?
必ずしもそうではない。レートを上げても一漕ぎが弱ければ進まない。長く力強い一漕ぎと一定のリズムのほうがタイムは安定する。


コメント